こんちには〜みなみだよ〜





 



前回の記事では、トレードにおけるサラリー合わせについて書きましたね。
 

今回は、選手をトレードした際に発生する、Trade Player Exception(以下TPE)について書いてみようと思います。

TPEとは、その額分の選手をトレードやウェイバーで獲得できるという権利です。
例外条項の仲間ですがFAとの契約には使うことができません。


トレード後のチームサラリーがサラリーキャップを超えるチームが
放出した選手単体のサラリーより獲得した選手のサラリーが低かった場合、または選手を獲得しなかった場合にその差額分をTPEとして獲得することができます(なんか日本語がすっきりしない)

有効期限はそのトレードが起こってから1年間です。1年間の間にキャップスペースが生まれた場合は即全ての所持TPEが消滅します。





僕の説明が下手なせいもあってピンと来ないかもしれないので、いくつか例を挙げてみると

・10Mの選手↔指名権→10MのTPEを獲得
(10-0=10)

・10Mの選手↔8Mの選手→2MのTPEを獲得
(10-8=2)

・10Mの選手↔5Mの選手+2Mの選手→3MのTPE
(10-5+=3、相手側は合算してもよい)

・10Mの選手+5Mの選手↔11Mの選手→5MのTPEを獲得
(成立には10M↔11Mで十分であって、5Mは見返りなしで出されたと見なされる)


といったところでしょうか。
全体としての成立条件をクリアしていれば、ディールを分解して考え、分解した中でも前回の記事の②、③のルールが守られてさえいれば最も都合の良いように計算してもOKということです。






例に挙げるのにちょうどいいものがあります。
我らがペリカンズがカズンズを獲得した時のトレードです。
 

まずは当時の状況を振り返ってみましょう。
(計算に影響がないので小数第二位を四捨五入していきます)


ペリカンズ放出
    ○タイリーク・エバンス(10.2M→11.7M)
    ○ラングストン・ギャロウェイ(5.2M)
    ○バディ・ヒールド(3.5M)
    ○2017年の自前1巡目指名権(トップ3プロテクト)
    ○2017年のシクサーズの2巡目指名権
放出額計:18.9M(20.4M)
※タイリーク・エバンスには15%のトレードキッカーが含まれていました。

キングス放出
    ○デマーカス・カズンズ(17.0M)
    ○オムリ・カスピ(3.0M)
放出額計:20.0M

サラリーキャップ:94.1M
ペリカンズのサラリー:99.7M
キングスのサラリー:96.2M
タックスライン:113.3M


このトレードの場合、2チームとも"トレード後のチームサラリーがサラリーキャップを超え、タックスにまでは行かない"という状況でした。

前回の記事でも書きましたが、以下の表(当時は少し内容が違ったみたいだけど)のルールが適用され、
ペリカンズは18.9Mを放出し20.0Mを獲得、+5MまでOKなので成立しますね。
IMG_20181218_195108

このトレードで、
ペリカンズは3.5MのTPEを、
キングスは3.0MのTPEを
獲得しました。

一見すると意味が分かりませんよね?
ディールを分解しての処理を見ていくと分かります。
ペリカンズ側から見た内訳とキングス側から見た内訳が違うのです。


ペリカンズ側から見ると
○タイリーク(10.2M)+ギャロウェイ(5.2M)↔カズンズ(17.0M)+カスピ(3.0M)
・・・15.4M↔20.0Mで成立

○ヒールド(3.5M)↔なし
・・・3.5MのTPE発生


キングス側から見ると
○カズンズ(17.0M)↔タイリーク(11.7M)+ギャロウェイ(5.2M)+ヒールド(3.5M)
・・・17.0M↔20.4Mで成立

○カスピ(3.0M)↔なし
・・・3.0MのTPEを獲得


…と、それぞれ都合よいように別の処理を行っているのです。


TPEの悲しいところは、これだけややこしい処理が起こるにも関わらず、使われないことの方が多いことです。

実際ペリカンズもキングスも、このトレードで得たTPEは使わずに消滅してしまいました…あくまでサラリーのやりとりを平等にするためのおまけみたいなものということですね。平等になってる気がしませんが…

NBAのGMってすごいですよね。とても無能だなんて言えません…










トレードについてのブログは今回で終わりです。

僕自身が頭の中で整理できたので良かったです。覚えたところで何になるんだって話なんですけどね。
 
お疲れ様でした。